UTMBへの旅行を手配する

UTMB2017, TDS2018と夫婦で参加し、思い出深い夏休みを満喫できました。2年とも旅行を個人手配したので色々と反省点もありました。これから参加する方のお役に立てるよう我々の経験を記します。記事中の円換算の値段は今のレートで大体の数値を出しています。

到着日について

2017年はスタートの2日前に到着する日程にしましたが、これはしんどかったです。到着した次の日にレース受付、その翌日にはレースがスタートします。時差ぼけで体がおかしいままレースがスタートし、一晩目から眠くてたまりませんでした。

2018年はその反省を踏まえ3日前に到着しています。レースの2日前、前日はケーブルカーで山を観光し、高所順応もできました。睡眠導入剤を使ったり、睡眠する時間帯を調節したりして睡眠リズムを整えました。こういった工夫が奏功し、良い状態でスタートラインに立てました。

シャモニーの街は大会期間中お祭り状態なのですが、注意点があります。UTMBがスタートする金曜の昼下がりにはエキスポが撤退するのです。ですので、エキスポでの買い物は金曜昼までにすましておく必要があります。これは2年とも後悔が残りました。またColumbia, Compresports, BUFFなどの協賛企業がUTMBグッズを出していますが、これもUTMBが始まる金曜には欠品が目立ち始めます。早めに買っておくことをお勧めします。

出発日について

2年ともゴールの2日後にシャモニーを出発しています。ゴールの日は寝て、次の日に祝ったり荷造りできたりして余裕があります。ゴール翌日に出発する人も結構いました。

シャモニーまでの交通について

ジュネーブ空港が最寄りです。関空から直行便はありませんが、ヘルシンキ経由、ドバイ経由などがあります。2年ともフィンエアーを利用しヘルシンキ経由で入りました。ヘルシンキでの入国はスムースで快適です。

問題はジュネーブ空港からシャモニーまでの交通手段です。車で1時間半ほどの距離です。電車は本数が少なく、接続も悪いので論外です。2017年は行きにeasyBus (片道一名あたり13 euro; 1400円), 帰りにSwissTours (片道一名あたり14 Fr.; 1500円)を利用しました。いずれも事前予約制のバスです。シャモニーのバス停が町の外れなので重い荷物を背負って10分歩く羽目になり最悪でした。easyBusは小さなミニバンに詰め込まれて窮屈なのも辛かったです。

空港とシャモニーの交通に失敗した点を大いに反省し、2018年はMountain drop-offs (往復一名あたり70 euro; 9000円)を利用しました。こちらは空港からホテルの玄関まで送ってくれます。車は快適ですし、スタッフは親切で信用できます。大会の公式スポンサーなので、毎年、UTMBの宣伝メールで割引クーポンが送られてきます。バスに比べてかなり値段は上がりますが、その分の価値はあります。空港、シャモニー間の移動はMountain drop-offsを強く勧めます。

レース期間の交通について

CCCやTDSはクールマイヨールからスタートしますが、シャモニーから大会のシャトルバスが出ています。レース参加のための交通は大会が準備してくれています。ただし、Runner’s Pageで予約が必要です。

応援やサポーターのための大会バスが出ていますが、こちらは本数が少ないです。本格的なサポートにはレンタカーが必要かと思います。2017年はCCCを完走した妻が大会バスを利用してLac CombalとVallorcineに応援に来てくれました。とても力になります。

観光する際の交通について

シャモニーの主要なアクティビティは公共交通でアクセスでき、宿泊者にはシャモニー周辺でのバス、電車が無料になるCARTE D’HOTE を貰えます。私が泊ったところではフロントでリクエストしないともらえませんでした。忘れず貰いましょう。

バスや電車の本数は少なめ(1時間に1~2本)ですが時間通り来ます。最終便は結構早めです(20時くらいに終わる便もありました)。ですが、CARTE D’HOTEで十分便利に移動できるのでレンタカーの必要を感じませんでした。

宿泊について

抽選発表の日時を日本時間で把握し、当選していたら直ちに宿を予約してください。シャモニーは観光地なので宿泊施設は多いです。しかし、7000人の選手とその家族、大会関係者が押し寄せるので宿はすぐ埋まります。

2017年は発表を見た翌朝に宿を探しましたが選択肢がかなり減っていました。2018年は発表を見てすぐに手配したおかげで一番希望に沿った部屋を取れました。

2年ともPark Hotel Suisse& Spaというゴール近くのホテルに泊りました(一泊194-218 euroで変動:2万5000円くらい)。古いですが、スパやプールがある小さなリゾートホテルです。ゴールの横に泊まっていると、毎日いずれかの部門の選手が帰ってくるので、祭りの雰囲気を感じられて良かったです。自分がゴールした後もすぐに部屋に戻れて便利です。ですが、シャモニーの町は小さいので、街中であればどこのホテルに泊まってもさほど不便しないだろうと思います。

食事について

徒歩圏内に飲食店が無数にあり、スーパーマーケットも複数あります。キッチンのあるアパルトマンを借りて自分で調理する人もいるようです。食事に困ることはまずないです。

シャモニー価格でレストランが高い・・・と聞くのですが、私が行った範囲でひどいハズレはなかったように思います。印象に残ったものをいくつか紹介します。

Satsukiという日本料理店があります。焼き鳥定食やらお寿司やらいろいろな種類のオーセンティックな日本食を提供しています。日本人でいつも混んでいるので予約をお勧めします。

エスニック料理のテイクアウト専門店であるHibouもお勧めです。タイカレーやらダールやら幅広く扱っています。節操がないセレクションですが本格的な味です。チーズやバターの味に飽きた時の気分転換になります。

ゴールのすぐ近くのPastisserie Richardの店頭で売っているアイスクリーム、ケーキともにおいしかったです。レース後にあそこのアイスクリームを食べよう、と励みになりました。

フランス料理、サヴォア料理の店にもいろいろ行ったのですが、どれも似ているように感じられて私には優劣をつけにくいです。名物ですしフォンデュは食べておいた方がいいと思います。

そのうちシャモニーのおすすめアクティビティ/ショッピング編を書こうかと思います。